第二回弘甫会茶会 
 品川歴史館 松滴庵・書院 平成23年4月23日

弘甫会茶会は、我が社中が一つになって、お客様をおもてなしする事を目的とした大寄せ茶会です。2月の茶事とまた違う、沢山のお客様にお出ましいただく こちらも又大変でも楽しい茶道の行事です。

今年も私が濃茶席(松滴庵)、社中が薄茶席(書院)を担当いたしました。勿論 歴史浅い我が社中のみにて出来る訳もなく、松籟会神奈川支部の皆様に全面的にご指導・お手伝いして頂きました。

例年通りの雨中茶会!! どうやら 弘甫会茶会は雨の特異日のようです。皆様 申し訳ございません。
眺めるだけでしたら、雨に清められた樹木も石畳も風情ある松滴庵
小間寄付 織部床に藤娘の大津絵で、ちょっと薄茶席をも予感して頂く趣向
二畳中板の小間。狭さを感じさせない為でしょうか?台形のお床でした。
和漢朗詠集切れを掛け、庭で開きかけた雪持草を南蛮粽に生けました。
「出炉の乱れ」のお点前でお濃茶を・・・
当 流 で は、こ の 炉 の 切 り 方 を 「 出 炉 」 と 申 し ま す 。
小間のお菓子「暫」
 
広間のお菓子「隈取り・桜煎餅」

打出庵大黒屋さんに我儘言って作って頂き、たいそうご苦労をおかけしてしまいました。いつもいつもありがとうございます。   
小間で予感して頂いた通り、広間は歌舞伎の趣向と致しました。

床は七世市川団十郎(今の団十郎さんは十二世・江戸時代のご先祖です) 洒落た表具で、全体が歌舞伎十八番「暫」の衣装になっています。

花は、藤・鯛釣草 そしてひっそりと海老根を・・・
成田屋さんにエールを送ったつもりです。
風炉先に七世・八世市川中車丈の絵と発句を貼り込みました。

昔の新橋演舞場に飾ってあった額装のものを仕立てて頂きました。二枚別々の額でしたが、牡丹の絵・牡丹の句にひらめいて、親子一緒に広間を飾ってもらいました。

近頃 九世市川中車丈の襲名も決まり歌舞伎ファンとしては嬉しい限りです。
当流十六代家元に、緊張しきりの点前です。
同じ席で・・・
全員ではないのですが・・・ お茶会後ほっとした顔の社中です。
日本茶道新聞の記事