第四回弘甫会茶会 
平成29年7月9日 

 
茶道会館(高田馬場)に於いて第四回弘甫会茶会を開催しました。

暑い暑い一日でしたが、手入れの行き届いた庭園の緑がまばゆいばかりに輝いていました。
 
濃茶席 絵馬席床の間

私と社中の席ですが、いつも可愛く頼りになる後輩たちが手伝ってくれます。
 
 
小堀和泉守(本家三代宗実)から吉良上野介へ宛てた手紙。

悪く言われる事の多い吉良さんですが、勉強熱心だった事が文面から偲ばれます。

花は白い鉄線、花生けは桂川籠、香合は堆朱 桃の実が浮き出ています。古瀬戸茶入「翁」と共に、今年喜寿を迎えた家元を寿ぎました。
 
濃茶点前座のしつらえ 
 
 
風炉は芦屋、釜は弥五郎の絡釜(贈り物の如く釜を縄で絡げた意匠)釜から出る熱気を縄で包んでしまう積りでしたが、無理でした、、。

小堀宗本(本家九代)御作の茶杓「瀧の糸」と、無地刷毛目「夏雲」の茶碗で少し涼を感じて頂けたかと思います。
 
 
 
お菓子は横浜「打出庵大黒屋」さんの[瀧の音]気持ちだけはお客様に涼しい風を・・。
 
 
お茶は宇治芳香園の千寿、まったりと美味しいお濃茶です。

一席目、家元をお招きしてのお席です。遠く岩手県久慈市の友達もいらして下さいました。
 
薄茶席 明々軒の床の間 
 
 
 
薄茶席は机と椅子を用いる立礼(りゅうれい)で,社中のみで受け持ってくれました。

朝早く挨拶をして右と左に別れましたが、一生懸命この日の為にお稽古を励み、頑張ってくれたようです。 
 
 
薄茶席は甘露一服と思い、当流独特の水点前(氷水で点てた薄茶)をお楽しみいただく趣向です。

お盆も近いので、江戸時代の切子の水指に蓮の葉を蓋とし、同じ頃作られた遠州好み「天橋立茶箱」に「粉彩」の茶碗と、先代の筆の「八角茶入」を仕込みました。

八角の茶入には禅語「八角の磨盤空裏を走る」をもじって「八角の茶入野山を走る」、蓋には「旅宿」と書かれています。

まるでハイキング用のお道具ですね。武家茶道は固いイメージが有りますが、遠州好みは意外とおちゃめなネーミングが多いんです。
 
 
家元が真横からご覧になられて、席主・点前・後見の三人娘も緊張してます。 
 
 
天橋立茶箱にはお菓子の入る引き出しがあります。 
 
 
干菓子も「打出庵大黒屋」さんにお願いしました。青紅葉に団扇と観世水・・涼しげです。 
 
 
家元古希の折に頂いた袱紗にほおずきの香合を載せて、これもお盆のしつらえです。

本物のほおずきを時間をかけて葉脈だけにして、朱漆を掛け香合を作られたのは、先年鬼籍に入られましたが、厳しく優しく接して下さった大先輩です。 
 
 
点心席は、茶道会館さんにお弁当をお願いしました。 美味しい!美味しい!!と大好評でした。

美しいお弁当の写真を撮れなかったので、床の間だけ・・。
 
 
全員ではないのですが、終了後の記念撮影らしいです。

今回は本当に暑い暑い日にも関わらず、大勢様にご来駕頂き、社中一同本当に感謝の一日でした。

社中、もう次回に向けて頑張ってくれている姿に、、「有難う」です。